Judit Kawaguchi

Words to Live by: 「肉のたかさご」の経営者の夫妻 藤田有宏さんと藤田喜美代さん

東京の「肉のたかさご」の藤田有宏さんと藤田喜美代さん. Arihiro and Kimiyo Fujita, owners of Takasagoya Pork Shop in Tokyo. Photo by Judit Kawaguchi

東京の「肉のたかさご」の藤田有宏さんと藤田喜美代さん. Arihiro and Kimiyo Fujita, owners of Takasagoya Pork Shop in Tokyo. Photo by Judit Kawaguchi

Words to Live by 藤田有宏さんと藤田喜美代さん
By Judit Kawaguchi 川口ユディ
Translator: Toshio Ozawa
Approved by Arihiro and Kimiyo Fujita

東京月島で、表彰を受けた焼き豚で知られる「肉のたかさご」を営む藤田有宏さんと藤田喜美代さんは、豚肉を熟知している。76歳のご両人は、夫婦の力の大切さもよく心得ている。二人は結婚して以来51年間ずっと一緒に働いており、この間一回の口げんかすらしたことがないという。

有宏さん:裸になってお風呂の大きな湯船につかっているときに、口げんかなんかできないでしょ!わたしたちは、毎夜いつも一緒にお風呂に入るのです、そうするとゆったりくつろげるものですから、その日のいけなかったことを話し合ったり、次の計画を考えたり、お互いにありがとうと言い合ったりするには、お風呂の時間がぴったりです。私が、今日はむっとしてごめんねと言えば、家内が、気にしないでいいのよ、と答えるのです。

喜美代さん:男は女よりもずっとたくさんの元気付けが必要なんです。ですから奥さんがそこのところをきちんと分かっていれば、何もかもがうまくいって、家族のみんなが幸せになるんです。

喜美代さん:日本人はちゃんと目を合わせないようですね。それって本当です!だから、うまく話ができないのですよ。下を向いているとしたら、話をしっかり聞いていないという意味なのです。正直な人は、ちゃんと目を見て理解するんですよ。

有宏さん:他人を変えてやろうと考えるのはまったく時間の無駄ですね。ほかの人には気持ちよく接してそっとしておくことです。

有宏さん:私は25年前に大病を患ったことを、幸せに思っています。それまでは、自慢たっぷりに、私は絶対に病気に罹らないと信じていたんです。ですが、いざ病気になって悟りました。病気は、自分に限界があることを教え、人生をいろいろ変えるのに役立つところから、友だちになれるのだということを。

喜美代さん:どんなにお金があっても、また、どんなに高価な服装をしようと、そんなものは意味がありません。私たちは身なりを気にしません。中身がほしいのです。貧しくたって、真心から話をする人が、私たちにとっては全てなんです。そんな人に、四人の娘を嫁がせたいと願っています。

有宏さん:私たちは、わが家に相応と見られるものは、すべて与えられています。20年前、私たちは、何も考えずに人を信用して、大きな財産を失いました。あの人たちを泥棒に仕向けてしまった環境については、私たちに責任があります。ですから、もし何かひどいことがあなたの身に起こったとしたら、きっとあなたが何か間違ったことをしているのですから、自分の態度を見直すべきです。

有宏さん:私たちにとって、人に施せる事は高価なワイン付きの高級ディナーに行くことよりもすばらしいことです。

有宏さん:家内は、娘たちのボーイフレンドの全員に目を光らせています。そして、もし検査に合格しなければ、ボーイフレンドは過去の話になります。ですから、両親や友だちは、恋愛の関心にしっかりチェックを入れて、過ちを犯さないようにする責任があるのです。

有宏さん:生命のあったものですからお肉の部分を粗末にしません。また、どんなに小さな生命であっても無駄にしてはならないのです。

喜美代さん:もし、この仕事につかなかったとしたら、私はみんなをきれいにしたり、気持ちよくする美容師になっていたでしょうね。

有宏さん:私だったら大工さんだね。だって、他人のためにデザインを考えたり、きれいなものを作ったりするのが楽しみだからね。

喜美代さん:毎年大晦日には、主人はこの1年間の感謝の印として、私の体のすみずみまで洗ってくれるんです。私は、主人の体を洗いません。やらせてくれないんです!私が、主人の体だったら、私たちは平等なんですが、主人はそれを望みません。主人は私にやさしくするのが好きなんです!

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男は女よりもずっとたくさんの元気付けが必要なんです。 — 藤田有宏さんと藤田喜美代さん